太陽光発電についてのいろいろ [水・環境問題]
前回の記事では我が家の太陽光発電設備についての報告をしましたが、世間ではどのような動きがあるのか、ちょっと調べてみました。
まず、個人的に気になっているのが太陽光による発電所がいくつか建設されることです。
東京電力(株) 神奈川県川崎市 20,000kW
関西電力(株) 大阪府堺市 28,000kW(そのうち18,000kWはシャープ工場専用)
中部電力(株) 愛知県武豊町 7,000kW
九州電力(株) 福岡県大牟田市 3,000kW
といくつかリストアップしてみましたが、他にも北海道や山梨などでもすでに建設が始まっているらしく、これらは平成22年~平成23年までには完成します。
前回の記事で「太陽光発電設備の価格は徐々に下がってゆくのではないか」と考えていた理由はここでして、これだけ大量に作れば価格は下がるのではないかと自分は考えたわけです。
確かに、材料となるシリコンなどの価格によってはそう簡単でもないかもしれませんが、中長期的に見れば下がってゆくのではないかと期待しています。
もっとも、普及のためには下がってもらわないと困りますね。イニシャルコストが下がらない限り、どうしても導入に向けたハードルは高いものになってしまいます。
現在、太陽光発電設備を導入した一般の人たちが「元を取る」ための制度として、「電力会社は売値と同じ値段で買いなさい」という義務が課せられています。
ここで良く比較されるのはドイツ。ドイツは日本を抜いて世界一の太陽光発電大国となっています。
なぜドイツではこんなに早く一般に広く普及したかと言えば、一般家庭で発電した電気を電力会社が売値の3倍で買い取ってくれる制度があるからです。だからすぐ設備費などが回収でき、結果的に「太陽光発電つけた方がお得」という認識が一般的だからです。
コレを聞いて、「なんだよ、日本もそうすればいいじゃん」って思った方もいるでしょう。自分もそう思いました。でも、これには当然裏があって、電力会社が3倍で買い取った電気代は誰が払うのかと言えば、結局それは電気代に上乗せされる、あるいは税金で補助されることになっていて、太陽光発電が導入できない人たちや、大規模な工場などで大量に電気を使用する人たちにとってはかなり厳しい制度とも言えます。
つまり、ドイツ人はそれを容認するだけの環境意識をみんなが持っているから可能なんです。
日本でこれをやるには、まだ厳しいかなぁというのが自分の認識です。
もっとも、現行の制度さえ危ういともなればさすがに「ちょっと待て」とも言いたくなります。
(電力の買い取り価格について)
当面(2010年代始めに見込まれているパネルの大幅なコストダウンが実現するまでの間)、現在の余剰電力買い取り制度を維持していきます。
この言い方凄く気になったので、電力会社の環境対策担当者に会ったときに、
「これは、2010年代初め以降については現行の制度のについて保証しないということですか?」
と聞きました。
答えは
「そういうことになります」
ホントに、ちょっと待ってくれよと言いたいです。今太陽光発電を導入している人たちは、元が取れるかどうかはギリギリのところで、それでも環境のためにと思って大金を使っているわけです。
ところが、現行の買い取り制度が維持されなかったら、例えば買い取り価格が半額になってしまったらどう考えても「大赤字」です。それがわかっていたら、うちにも太陽光発電を導入しようという人は間違いなく大幅に減ってしまうでしょう。
今、電力会社も原油高騰のあおりを受けて苦しいのはわかりますが、大量のエネルギーをつくり、供給している立場を考えればもっとも環境について配慮が必要な企業のはず。それがそういう後ろ向きの発言をされているようでは非常に困るのです。
長文になってしまいましたが、あまり報道されてもいないようなのでここに報告しておきました。
2010年!すぐじゃないですか。
日本が音頭とって二酸化炭素減らそうって言ってた筈だし、国も手を出さなきゃいけない問題ですよね。
こんな事じゃ、ウチの太陽光発電導入も、しばらく様子見ですね~~~(><)
by 紅天狗茸 (2008-12-18 12:49)
この太陽光発電が普及するもしないも、結局は皆さんの意識なのかもしれません。強い意志、言い換えれば強い要求があれば間違いなく、少なくとも今の制度は継続されるはずです。
環境に対する強い関心をみんなが持ち続けることが大事なんだと思います。
by がく (2008-12-23 23:11)