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「おくりびと」 [映画]

 お盆ということで、まだ観ていない方はどうですか?

「おくりびと」

おくりびと [DVD]

おくりびと [DVD]

  • 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
  • メディア: DVD

 

物語:

楽団の解散でチェロ奏者の夢をあきらめ、故郷の山形に帰ってきた主人公・大悟(本木雅弘)。
新しい仕事を求め求人広告を手にNKエージェントを訪れるが、社長の佐々木(山﨑努)から思いもよらない業務内容を告げられる。それは【納棺(のうかん)】、遺体を棺に納める仕事だった。戸惑いながらも、妻の美香(広末涼子)には冠婚葬祭関係=結婚式場の仕事と偽り、納棺師(のうかんし)の見習いとして働き出す大悟。そこには、さまざまな境遇のお別れが待っていた!

感想:

 これは嫁さんとDVDで観たのですが、自分ほど映画を観ない嫁さんはあまり難しかったり悲しかったりする話は好きじゃないので、最初は「コレ大丈夫なの?」と言っていたのですが、お互いに観終わった後は晴れ晴れした気持ちでした。

 よく言われることですが、人の死を意識することは結局「生きる」ことを意識することなんだなぁとしみじみ思いました。

 人間は必ず、100%の確率で死ぬわけです。決して死は特別なことではなく、日常の中に常にあるものだとも言えるかもしれません。映画の中でも「死体を食う」という表現がありましたが、食事というのはほとんどそうだとも言えます。

 死ぬのは怖いけれど、怖いからこそ時々向き合わなければいけないのかも。そこから自分にとって本当に大切なものとか、逆に不必要なものとか、そういったものが見えてくる気がします。

 

 肝心の映画の中身ですが、生と死という大きなテーマを掲げながら決して暗くなりすぎず、だからといって決してちゃかしているわけでもない、非常に「ちょうど良い具合」になっていると思います。

 ちょっとモックンのコメディタッチの部分はわざとらしすぎるだろうって気もしますが、納棺の時などの動きといったら「美しい」とのひとこと。これは練習量もさることながら、彼のスター性というか、他の人では真似できないオーラみたいなものがあるのかもしれません。

 また脇役も山崎努、余貴美子、吉行和子、笹野高史ら「間違いない」メンバーがそろっています。特に笹野高史の「え!?ただのちょい役じゃなかったんだ!」的意外な役割とそのシーンはこの映画の中でもかなりグッと来る場面です。

 まあ「納棺師」という職業に対する考え方もいろいろあるようですが、美しい山形の四季、チェロの音楽、納棺時の身のこなし、そして「おくるひと、おくられるひと」たちの気持ち、宗教を超えた生死感、そういったものをうまくブレンドし「ちょうど良い」バランスに仕上がっているこの作品は、「世界に誇れる日本映画」と言っても過言ではないでしょう。

 

評価:☆が5つで満点。★は半分。

☆☆☆☆☆(笑いと感動と美しさ、そしてちょっとだけグロの絶妙なバランス)

 奥さん役の広末涼子も良いと思います。でも、ただでさえ若く見られがちな彼女を外国人が見たら子供にしか見えないのでは?


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